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ゼルダの伝説 スカイウォードソード [任天堂/モノリスソフト ACADV]

ゼルダの伝説 スカイウォードソード

 Wiiリモコンでのチャンバラを夢見たWiiゲーマーは、「レッドスティール」で出鼻をくじかれ、「剣神ドラゴンクエストソード」でWiiリモコンの限界を知り、Wiiモーションプラス対応でようやく形となった「レギンレイヴ」「レッドスティール2」を喜んだのですが、まだ物足りない。そして、満を持して発売された本命が「ゼルダの伝説 スカイウォードソード」なのです。

 タイトルからして剣戟を中心に組み立てられたに違いない操作性が本作最大の特徴であり、とにかくWiiモーションプラス(Wiiリモコンプラス、以下リモプラ)をフル活用しています。リモコンと剣がシンクロしているかのように剣を振るうことができ、ヌンチャクを構えれば盾を構え、画面上のポインティング方式によって瞬時にアイテムを選択、ジャイロ操作で大空を飛ぶ鳥に乗っている浮遊感を演出、水中での不自由感もジャイロ操作で再現…はしなくてもよかったかも。とは言え、リモプラの可能性をまるごと実現させた操作性により、これまでよりも格段に直感的な画面内への働きかけを可能にしたのです。

ゼルダの伝説 スカイウォードソード
アクションしながら瞬時にアイテム選択できて、リアルタイム性を損なわない。

ゼルダの伝説 スカイウォードソード
剣は自在に振ることが可能で、この敵は構えの隙間をつかないとダメージを与えられない。シリーズ随一のアクション性。

 上記のように本作はアクション面が目立つのですが、他にも見どころが多くシリーズでも随一の個性と完成度を誇っております。シリーズ原点を描いた物語、幼馴染で可愛いヒロインのゼルダ、大がかりで派手な演出の仕掛け、色彩豊かなグラフィック、迫力のある音楽、個性的な仲間と敵、頭を捻らされるダンジョンの数々。反面、欠点は収集ミッションの多さ。前作「トワイライトプリンセス」でもありましたが、本作は回数が多くてしつこいくらい…。

 この中でなによりもプッシュしたいのは、朝寝坊なリンクを起こしに来てくれる程の幼馴染であり、リンクへの好意をストレートに出すゼルダの可愛さ。魔物の野望に巻き込まれ、物語中盤にとある事情で自らいつ目覚めるかも分からない長い眠りにつく前にこんなセリフを言います。「今度はリンクがわたしを起こしにきてくれるかな?」…これを聞いて奮い立たない男がいるでしょうか。これまでのシリーズでは、接点の少ないお姫様でいまいち思い入れを持つことが出来なかったのですが、本作ではリンクへの想いをしっかりと持ったまごうことなきヒロインとして、「ゼルダの伝説」というタイトルに負けない存在感でプレイヤーを惹きつけてくれます。

 僕は本作のデータをwiiの故障と息子の過失によって二回消してしまっております。しかも二回とも終盤も終盤、ラスボス前哨戦まで進めておきながらです。予約して購入直後にプレイ開始して実に7年かかってクリアしました。挫けずにクリアまで頑張れたのもひとえにゼルダを起こしてあげたかったから、幸せな結末があると信じていたからです。そして信じていた通り、素晴らしく後味の良いエンディングで締めくくってくれました。

ゼルダの伝説 スカイウォードソード 

ゼルダの伝説 スカイウォードソード ゼルダの伝説 スカイウォードソード
幼馴染のゼルダがとにかく可愛い。個人的にシリーズで一番好きなゼルダ。

 残念ながらリモプラ操作のゼルダは本作で最後となりそうですが、だからこそ一度は文字通り体験してみてほしいと思うのです。操作に慣れるまでには時間がかかるかもしれません。しかし全く新しい操作方法を上達する楽しさが味わえるというのは、昨今のゲームではあまり経験できなくなっている貴重なもの。是非とも、この操作方法でリンクと一体となり、ゼルダ(ついでに世界)を救う大役を果たしてほしいのです。

[2018/11/26]


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